ボカロとか東方とかWJとかが好きなかんりにんの、夢とか日々とか妄想とかが詰まった小さな部屋。
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シグとルカ。知ってる方は分かると思いますが、ボカロとぷよのコラボ小説です!てか勝手にコラボさせちゃっただけですww
ぷよぷよ知らない方はごめんなさい┏○″でもまあ、シグって書かれてるとこをミクって置き換えtr(黙れ
……しかし、何度かいてもタイトルを決めるのに時間がかかるw かれこれ30…いや、1時間は考えてるね(笑)
だってあんなきれいな淡紅色、見たことなかったから―――。
さよならがもしも夢だったなら
その日ボクは、知らない建物の知らない部屋で目を覚ました。
はじめは夢かと思ったけど、いくら時が過ぎても見える景色は変わらない。状況が全く読めないけど、夢ではないことは確かだと思った。
体を起こして辺りを見回す。やっぱり、ボクの知るどこかではなさそうだ。いまボクの下にあるベッドのシーツの白がこんなに目立つ程、床も壁も天井も黒いこんな部屋は見たことない。ボクの記憶が正しければ、きっと。
眠気がすっきりとは抜けない頭のまま、ボクはとりあえずこれからどうしようか考えた。ここがどこか分からない。だれかクラスメイトの部屋かもしれないし、ひょっとしたらプリンプタウンじゃないかもしれない。だけどここにはボク以外誰もいないから、どうやって家に帰ればいいのかもわからない。
―――あれ?そういえば、なんでこんなところにいるんだろう。昨日は――昨日っていう表現が正しいのかもわからないな――がっこうが終わってから、たしかヘラクレスを探しに森へ行ったんだっけ?だけど結局見つからなくて、それから…、どうしたかな。覚えてない。で、気付いたらここにいた…?
「……わかんない」
だめだ。心当たりがさっぱり。でも寝てたっていうことは、ボクが自分の足で歩いたかそれとも誰かが運んでくれたからか…。少なくとも、危ない状況ではなさそうだ。わかんないけど。
ふと、自分の右の方を見てみると、そんなに遠くない距離になにか白っぽいものが見えた。何を考えることもせずにボクはベッドを下りた。そこにあったボクの靴を履いて立ちあがってみるけど、ちゃんと地面はあるみたい。こうも黒かったらどこまでがこの部屋の広さかが確かじゃない。少し頼りない足取りでそれに近づいた。
暗がりで確証はないけど、たぶんこれ、ドアノブだ。指先で触ってみても、それは円形をしているし、金属特有の冷たさがある。掴めるだけの奥行きも。試しにそれを右へ回してみると、それは何の抵抗もなくボクの仕事に付き合ってくれた。ほんとに試しのつもりだったけど、これがドアノブだと確信したボクは、それをそのまま引いた。
…………開かない。
なんで?
ボクはさっきより少しだけ乱暴に、ドアノブをがちゃがちゃ云わせた。でもどれだけ引いても、向こう側へ道が拓けることはなかった。
「なんで…?」
唯一の希望が立たれたような気分だ。名残惜しい気持ちでそれからするりと手を離した、その時。
聞いたことのない、声。
どこからか聞こえたその声に、ボクの目は落としていた視線をを上げていた。この向こう側から、聞こえたんだ。
そう思うもつかの間、ドアノブがくるりと回って、目の前がパッと明るくなった。差し込んだ光があんまり眩しくてとっさに目をつぶる。コツコツと乾いた音が2、3回鳴ったかと思うと、ボクは影で覆われた。
「あ、ごめん。びっくりしたかしら?」
ゆっくり目を開けると、目の前には見たことのない人がいた。黒っぽい服の向こう側に、長い淡紅色の髪。顔は少し見上げるようにしてやっと見えるぐらいの位置にあった。女の人。アコール先生と同じぐらい、背が高い。
「えっと、どこから説明すればいいかな…」
髪と同じ色の長い睫毛が、瞬きとともに揺れる。落ち着くような深い蒼の瞳は、やっぱり見たことのない色だった。
「きみ、なんでここにいるか覚えてるかな?」
アミティと比べたら数段低い声で、その人は言った。その言葉のすごく優しい響きに、ボクは返事が遅れた。
「ううん。覚えてない」
それだけ返すと、その人ははそう、とだけ言ってどうしたものかという風な顔をした。青い瞳が少し俯きがちになる。合わせて長い睫毛が揺れる。
この人は、いったいだれなんだろう。ここはやっぱりボクの知る町ではなさそうだ。そんなに広くないプリンプタウンで、知らない人はいないから。
ボクは胸をどきどきさせて、訊いた。
「…だれ?」
伏せた瞳が見開いた。
その人は驚いたような口調でボクに返した。
「あたし…?」
こくっと首を縦に振ると、その人は気恥ずかしそうに言った。
「巡音ルカ、よ」
「メグリネルカ?」
「そう。巡る音と、流れる歌。あたしの名前」
メグリネルカ。いまボクの目の前で微笑む、その人の名前。
「さてさて。じゃあ今から、きみをおうちに帰してあげる」
「え…?」
ついてきて。
半歩足をさげて、その人はボクに言った。ボクは言われるままその細い背中を追いかける。
「ボクの家、知ってるの?」
「――ええ。せめてどこから来たのか、くらいはね」
その人の履く踵の高い靴が踏む度にカツンと音を立てる。よく聞かないその音に、だけどなぜか安心した。ボクはちゃんと家に帰れるんだ、って。
歩く度にゆらゆら揺れる長い髪は、手を伸ばせば通り抜けてしまいそうなほど透き通っていた。
そういえば気付かなかったけど、この人、からだが半分とはいわない程に透けている。よく見なくちゃ分からないぐらい、だけど。もしかしたらこの人も呪いにかかっているのかもしれない。ボクの左手と同じように。訊こうか止めようか一瞬迷って、でもその背中が歩みをやめたことによって機会を失った。
いきなりふと立ち止まったその人は、ボクの方を振り向いた。柔らかい微笑みを崩さないまま、ボクに言う。
「このドアの向こう、開ければすぐ帰れるわ」
その人の言うように、目の前には木製っぽいドアがぽつんと立っていた。初めて辺りを見回すと、建物は特になく、もっと言うと風景そのものがない。ついさっきまでいたあの部屋とは打って変わって、今度は地も空も真っ白。有彩色と呼べそうなものはボクとその人と、目の前の扉。その内のひとつはまた透明度を増していた。
ああ。せっかくきれいな淡紅色が、白に混ざって溶けてしまう――
「…………どうしたの?」
気付けばボクは、消えゆく淡紅に手を伸ばしていた。肩越しには届きそうになかったから、肩にかかっていたそれに、触れた。
だけどこの手は、なにかに触れた感覚を欠片も教えてくれなかった。
欠片も、感じない。
泣きそうに、なった。
「どうして―――…?」
どうして。どうして。どう、して。
その人はまた微笑んだ。
困ったように。
泣くように。
なにかを諦めた、ように。
「どうしても、よ」
弱さを隠すように笑うその人を、ボクはきれいとしか思えなかった。
「さ。あたしが送れるのはここまでよ。大丈夫。友だちがいるでしょう?」
「………うん」
「だったら早く、行きなさい」
「…うん」
ありがとう。
言えたかどうかは分からない。ボクはその人をちらとも見ずに、その扉を開けた――。
「あーっ!シグが帰ってきたぁ!」
「まったく、どこへ行ってたんだ君は」
そこには、まるでいつもと変わらない景色があった。
いつも通ってるがっこうの、いつもボクといるクラスメイト。いつも元気なアミティといつもめんどくさいクルークと、いつも見るアコール先生の書く黒板の字にいつも座ってるボクの座席にいつも開ける教室の戸。
すべてが、いつも通り。
「シーグっ!早く座らないと、授業始まるよ?」
「あ…うん」
覗くように振り返ってみても、そこにはいつもの廊下があるだけだった。
結局、ボクがいたそこはどこか分からない。どうしてそこにいたのかも、どうして帰ってこれたのかもわからない。もしかしたら夢だったのかもしれない。よく考えたら、それはほんとに夢みたいだったから。
だけどボクは、今日のことはきっと忘れない。かもしれない。
(――…ありがとう)
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私の中でぷよは2(ちゅー)の時代から時は流れていません(笑)
シグかわいいよシグーな小説?(訊くなww)なんかこういうのやりたかっただけだね。うんw
↓以下反転で説明とか。↓
シグ…wi○のぷよデータに住む少年
ルカ…もうすぐ消失する音声データ
ネット回線につないでいるwi○の中にいるシグが、ヘラクレスを獲りに森へ行く→間違ってネット回線へ迷い込んでしまう→たまたまルカのいるPCまで流されて→ルカに保護される(黒い部屋はルカが即席で作ったフォルダ)→ルカが自身の消失までの短い時間内でシグを家(wi○)に帰らせるために→ネット回線の入り口(木製っぽいドア)まで連れて行く→シグは無事に帰れたよ\(^o^)/
みたいな話です(笑
ルカが消失しかけていることになんとなくシグは気付いてる。はず。
透明になっていくのは消失の途中段階だから。説明しなくてもわかると思いますケドw
っていうか、作中ではシグの左手を呪いって言ったりアコール先生とルカの身長が同じぐらいとか設定付けちゃってますけど、あれ全部私の勝手な妄想ですすいません┏○″アコール先生の身長なんて知りませんクルークのキャラなんて知りませんんんんんんn■